そして治る気配がないままに、とうとう12月も過ぎ、平成10年の年も明け、2月になりました。2月の9日の夜のお勤めの時に初めて私の心に変化が起こったのです。
それは過去にさかのぼりますが、私が真実の法に目覚め、修行をさせて頂いて来ている中で、私くしは自身が〇〇ではないのかと云う事に気付いたのです。それには色々と訳がありました。
私くしが、まだ商売をしている頃、S市の問屋に行ってトラックに荷物を積み、その荷物を量るために台貫所にいつも寄って来るのですが、その台貫所のおばあちゃんが、いつも量り役で量ってくれました。
このおばあちゃん、若い頃から〇〇〇で修行をしていて、「RS」と云う名前で人生相談などをやっており、なかなかの霊能師で可愛げのあるおばあちゃんなのです。
私が行くと、「先生、先生」と言ってお茶を入れてくれたり、お菓子を運んで来てくれたりと中々のサービスぶりで、このおばちゃんに度々、大聖人様のお話をさせて頂いた事も良くありました。
しかし、話は聞いてくれるのですが、やはり他宗の害毒に染まり切ってしまっている者は、そう簡単に題目は唱える事は出来なかったようです。
ある日、そのおばあちゃん云わく、
私くしに、「佐々木さんは、身体の一部に冷たい所がありませんか?」と言うのです。
その頃の私くしは、そういう事にあまり関心がなかったので気にはとめておりませんでしたが、
「どうしてですか?」と伺ってみたら、「たしかにあるはずですよ」と言うのです。
「それは貴方の御先祖様が貴方の身体の一部についていらっしゃって、貴方を常にお守り していらっしゃいますよ」と言っておりました。
私くしは大聖人様の仏法を行じているものですから、そのような事はあまり信じたくはなかったのですが、私くしも霊界の事は良く知っているつもりですから、全く関心がなかったと言えば嘘になるかも知れません。
そのおばあちゃんは、こう言う事も私くしに云っておりました。
「今向こうから佐々木さんに、もっと高い階層に入って行きなさい、と言われましたよ。高い階層て何の事でしょうね。例え ば田園調布のような高級な人達の住んでいる所に入って行きなさいと言う事なのでしょうかね。」と言うのです。
私くしもその当時は、あまり法華経の方々との交流は、させて頂いておりませんでしたから、なんの事やらさっぱりと分かりませんでしたが、今になって考えてみますと、その頃から、おばあちゃんの身体を通して〔法〕の方から、私くしに問いかけて来て下さっていたのではなかったのでしょうか。
それから暫くたった後、私くしの身体が冷たくなって来た事を感じ始めたのです。それから後は私くしの商売の内容も変わって来ましたので、おばあちゃんと会う事もなくなってしまったのですが、「おばあちゃんもたまには、まともな事も言ってくれる事もあるんだな」と思いました。
あの時おばあちゃんが言った「貴方の身体に冷たい所がある」と言ったのは、今考えてみれば私くしの姿を言ったのでしょう。
また「高い階層に入って行きなさい」と言ったのは、(中略)「真の法を修行しているのなら、もっと精進して高い生命の段階に入って行きなさい」と言う事であったのだと思います。
でもその頃は、まだまだ私くしも正信に目覚めて間もなくであり、修行の始まりでもありましたから、そこまでは気がつきませんでした。